賃貸経営

先行き不安な時代の重要テーマ テナントリテンション=入居継続促進 その1 空室対策って?

空室対策といえば、何を連想しますか?

賃貸経営といえば、よく言われるのが「空室対策」。空室対策といえば、何を連想しますか?

ほとんどの方が、いまそこにある空室を、いかにして早く入居していただくか、ということであるとお考えと思います。そうすると、現在満室のオーナー様であれば、空室対策とは無縁ということになるのでしょうか?

賃料は下がって当たり前の時代

その昔、入居者様が入れ替わると、賃料が右肩上がりに上がっていった、そんな時代もありましたが、ご承知の通り、いまはそのようなことはありません。この先も、そのような時代が来るとも思わない。この辺りまでは、賃貸経営されているオーナー様のうち、多くの方が同じ認識でいらっしゃると思います。

ご自身の物件も、着実に築古物件になっていく。

また、築年の経過に伴う賃料の下落も、避けられません。

いま、ご所有のアパートが築10年であったとすると、近隣にある築20年の物件に比べると、家賃が比較的高かったり、空室期間が比較的短かったりと、競争優位になっていると思います。ですが、どの建物も、人間と同じように年を取ります。今年、築10年のアパートは、来年、築11年に、5年後は築15年、10年後は築20年となります。

築年の経過により、ご所有の物件は競争力が低下し、それを反映して、潜在的に賃料が下落していきます。ちなみに、イシズエでは居住用賃貸物件の投資分析を行う際、賃料は毎年1%下落と想定しています。

空室が発生すると…

現実に入居者様から頂く賃料が毎年必ず1%値下げになることはありませんが、入居者様が入れ替わる際には、賃料の下落は顕在化します。例えば、前入居者様と同じ賃料で募集開始したものの、次の方のお申込みをなかなか獲得できない、といったことが起こります。

入居者様が入れ替わるたびに、家賃が下がる、そして、次の入居者様が決まるまで、そのお部屋からは無収入。さらに、年々、築古になっていくにつれ、次の入居者様が決まるまでの空室期間が長くなる。という事態が発生します。

本当の空室対策とは

入居者様の入れ替わりは、賃貸経営の収入面からすると、良いことはない、ということになります。つまり、いまご入居中の入居者様に長く住んでいただくほうが、賃貸経営の収入面では望ましい、ということになります。

そうなると、本当の空室対策は、発生した空室への対策ではなく、いまご入居中の入居者様に長く入居いただき、空室の発生を少しでも抑えていくための対策ということになりませんか?

賃貸経営において行う、入居継続の促進活動を「テナントリテンション」といいます。テナントをつなぎ止める、とでも言いましょうか。このブログシリーズでは、空室対策として重要な「テナントリテンション」として、どのようなことが出来るのか、をご紹介していきます。

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